2017年07月14日 [Default]
【疑え!!それっ、大丈夫??】 ミニバス指導者の教えすぎ指導とは・・・
【疑え!!それっ、大丈夫??】 ミニバス指導者の教えすぎ指導とは・・・
最も基本の「教え込まない」について
まず「教え込まない」を理解できると、残りふたつのポイント
「はみ出す」
「完成させない」
につながります。
「教え込まない」とは運動や技術の全てを手取り足取り教えないということです。
そうです、「感じ取る体験」が重要です。
しかし、多くのミニバス指導者やそれに関わる親は、教えてできるようにしてやりたい、あるいは指導者の理想のフォーム、いわゆる型(カタ・指導者の言う通りに・・・いや、言いなりかなとも・・・)に当てはめようとしたり、指導プログラムに沿って指導をします。
例えば、ミニバスでいうとシュート課題があったとします。
とあるミニバスチームで教わると、
• シュートの前の準備姿勢
• 肘の高さ
• 手と腕を出す位置と向き
• リリースポイント
• ボールを持つ手の使い方
• フォロースルーの形
などを事細かく指導されます。
これでは指示が多すぎますし、指導通りのフォームを習得させる「型」の習得が目的化してしまいます。
その結果として課題の運動や技術は身に付く場合もありますが、習得段階で得られる運動体験やコツの習得が起こらない可能性もあります。
課題は単なるシュートを打つという基本運動なのですが……
指導書のフォームや型の問題点
確かにフォームを作る場合には反復練習によって型を作ることは必要です。
しかし、指導書にあるようなフォームや型は一般的で平均的なものです。
言い換えると子どもや選手の個別的条件、具体的には背の高さ、力の強さ、器用さなどの身体形態や体力の特徴、発育発達度合い、運動体験などは考慮されていません。
人間はそれぞれ異なった身体形態や体力の特徴を持っており、さらに成長段階では発育発達に伴い、それらが変化します。
人それぞれ顔つきが違ったり、兄弟姉妹でも性格が異なったり、背の伸び方が子どもによって違っていたりすることと似ています。
この個別的差異が運動学習やフォーム習得などに影響をします。
例えば走る場合、身長の高い選手や子どもは身長に対して四肢(腕脚)も長くなりますのでストライド(歩幅)も長くなる特徴を持っています。一方、身長が平均かそれ以下の子どもはストライドでは脚の長い者に負けますが、ピッチ(脚の回転)を上げて脚長のハンデを補えます。
またボール投げなどでは上肢の長さを利用して投げる高身長に多いタイプ、力発揮に依存して投げるエネルギー系体力が優れているタイプなど、さまざまです。
また、成長する中で急激に身長が伸びたり、体重が増えたり、力が増したりするとこれまでの特徴や条件が変わりますので、それがフォームに影響すれば上記のタイプも変わります。
これら運動の全て自分の身体形態体力、発育発達、運動体験などの特徴や条件を駆使して行っているもので、それぞれの特徴と条件における多種多様なフォームがあるということです。
「パフォーマンス構造」という考え方
少し専門的になりますが旧東ドイツのトレーニング学に「パフォーマンス構造」という考え方があります。パフォーマンス構造とはパフォーマンス(=結果)の背景にある個別的要素の仕組みです。
言い換えると結果(パフォーマンス)と、その結果を導き出した個人の持っている前提条件(パフォーマンス前提)です。前段の身体形態体力などがパフォーマンス前提にあたります。身体形態や体力に変化が生じるとパフォーマンス構造全体に影響します。
スキルをパフォーマンス(=結果)と考えると、前提条件である身体形態や体力が発育発達などによって変化するとパフォーマンスも変化するということです。
成長期にある子どもやジュニアユースの選手達は、まさに著しい発育発達の最中にあり、パフォーマンス構造が変化しやすい状態です。
繰り返しになりますが特に思春期には急激に身長が伸びます。身長が伸びれば四肢も伸びます。大きくなった身体を動かすためにエネルギー発揮も変わります。そうなるとこれらの再調整をして身体操作性を高めなければなりません。
急激に身長が伸びる時期に「クラムジー」と言われる現象が起こります。これは身長や体重の急速な伸びに伴い身体操作や感覚に変化が生じることです。
身長が伸びることで四肢も長くなります。長くなったことで身体操作に変化が生じて運動能力が低下したりします。力学的、神経生理学的、運動学習的な適応に時間がかかり、身体の操作性が対応できなくなります。急に重くなったり、伸びた身体や四肢を使いこなすまでに時間を要することがあります。その段階でスキルも変化をします。
したがってスキルを教え込んでも成長に伴い変化してしまうので、作り直しをしなければなりません。
子供の成長可能性を残すこと
このように考えると若年層でスキルを完成させる必要はなくなります。
ここが「完成させない」ことが指導のポイントである理由です。
完成させてしまうと変化に対応できなくなります。若年層で習得したフォームは,小学生レベルでしか通用しないスキルや癖の着いたフォームなどと言えます。そしてスキルの組み替え、言い換えると高度なスキル習得が必要になったときに組み替えや習得のために,その基礎となる運動スキルや運動体験が求められます。
これらは型から「はみ出す」ことで得られる体験です。
さまざまな運動体験を持っておくことで、その運動がスポーツの専門的スキルに転化したり、コツやカンが新たなスキル習得の手助けをします。
成長がひと段落して、身体形態変化が落ち着くまでは、いつでもスキルを変えられるようにゆる〜い型の中にあるイメージです。
このゆる〜い型が「教え込まない」「はみ出す」「完成させない」です。
そして発育発達がひと段落し、競技レベルを高度化させる時期が来たら一気に完成させられるようにしておくことが肝心です。
若年層の段階でキャンバスの全てを塗りつぶす必要はありません。
白紙の部分をずいぶん残しておくことが子供の「成長可能性」なのです。
あなたのミニバスチームの指導者は上記のことをしっかりと理解した上で、あなたの大切なお子様の指導をしておりますかね??
単に目先の試合に勝ちたいから・・・、勝たせたいから、指導者の評価を得たいから、親が喜ぶからという言わば「エゴ」優先で指導内容を優先しておりませんか??
子供も可能性は無限大です!!
その無限な可能性を秘めた子供も、こと指導に関して目先の勝利に気を取られ、指導の本質・考え方・心構えをしっかりと軸をブラさずに持っている指導者の下で指導を受ける・受けないとでは雲泥の差、いえいえ、バスケットが、スポーツ自体が嫌いになってしまいます。
これ本当です・・・
残念ながら、そんな指導に関して無知・無勉強の指導者の下で指導を受けた子供達がバスケットボールを悲観的になり、悲しいかなそんなお子様がたくさん当クラブへ入ってきております。
※安心して下さい、そのようなお子様も当クラブでは笑顔でイキイキとバスケライフを満喫しておりますので・・・(^^)
"Don't Think. Feel!"
映画・ブルースリーの名セリフ「考えるな・感じろ」
直感的に感じ取る力(スキル)、これって指導もそうですけど、既に子供は指導者の指導方法も感じているのかもしれませんね・・・
これで(この指導(者))良いのかと・・・
素晴らしい指導者を選択し、その指導の下でバスケの指導をうける権利が父兄・お子様にはあるのです!!
単に近くにチームがあるからと安易に考えていると残念な結果となるケースが多々、見受けられますよ・・・
※先日にお会いしたとあるミニバスチーム(東京都のとある)の指導者は素晴らしい指導者の方でした!!
まさに、教え込みすぎずに選手・子供達に感じさせる指導方法にて、ミニバスチームの指導者にもこんなに素晴らしい指導者の方がいるのだと感心しましたね・・・(笑)
「バスケ指導者の選択の自由」
当クラブは上記の理由より、この指導者選択を率先して行うとともに、当クラブの指導の在り方、クオリテイ(質)にも取り組んで参りたいと思います。
「参考・引用記事」
小俣よしのぶ 著・MUSTERより
最も基本の「教え込まない」について
まず「教え込まない」を理解できると、残りふたつのポイント
「はみ出す」
「完成させない」
につながります。
「教え込まない」とは運動や技術の全てを手取り足取り教えないということです。
そうです、「感じ取る体験」が重要です。
しかし、多くのミニバス指導者やそれに関わる親は、教えてできるようにしてやりたい、あるいは指導者の理想のフォーム、いわゆる型(カタ・指導者の言う通りに・・・いや、言いなりかなとも・・・)に当てはめようとしたり、指導プログラムに沿って指導をします。
例えば、ミニバスでいうとシュート課題があったとします。
とあるミニバスチームで教わると、
• シュートの前の準備姿勢
• 肘の高さ
• 手と腕を出す位置と向き
• リリースポイント
• ボールを持つ手の使い方
• フォロースルーの形
などを事細かく指導されます。
これでは指示が多すぎますし、指導通りのフォームを習得させる「型」の習得が目的化してしまいます。
その結果として課題の運動や技術は身に付く場合もありますが、習得段階で得られる運動体験やコツの習得が起こらない可能性もあります。
課題は単なるシュートを打つという基本運動なのですが……
指導書のフォームや型の問題点
確かにフォームを作る場合には反復練習によって型を作ることは必要です。
しかし、指導書にあるようなフォームや型は一般的で平均的なものです。
言い換えると子どもや選手の個別的条件、具体的には背の高さ、力の強さ、器用さなどの身体形態や体力の特徴、発育発達度合い、運動体験などは考慮されていません。
人間はそれぞれ異なった身体形態や体力の特徴を持っており、さらに成長段階では発育発達に伴い、それらが変化します。
人それぞれ顔つきが違ったり、兄弟姉妹でも性格が異なったり、背の伸び方が子どもによって違っていたりすることと似ています。
この個別的差異が運動学習やフォーム習得などに影響をします。
例えば走る場合、身長の高い選手や子どもは身長に対して四肢(腕脚)も長くなりますのでストライド(歩幅)も長くなる特徴を持っています。一方、身長が平均かそれ以下の子どもはストライドでは脚の長い者に負けますが、ピッチ(脚の回転)を上げて脚長のハンデを補えます。
またボール投げなどでは上肢の長さを利用して投げる高身長に多いタイプ、力発揮に依存して投げるエネルギー系体力が優れているタイプなど、さまざまです。
また、成長する中で急激に身長が伸びたり、体重が増えたり、力が増したりするとこれまでの特徴や条件が変わりますので、それがフォームに影響すれば上記のタイプも変わります。
これら運動の全て自分の身体形態体力、発育発達、運動体験などの特徴や条件を駆使して行っているもので、それぞれの特徴と条件における多種多様なフォームがあるということです。
「パフォーマンス構造」という考え方
少し専門的になりますが旧東ドイツのトレーニング学に「パフォーマンス構造」という考え方があります。パフォーマンス構造とはパフォーマンス(=結果)の背景にある個別的要素の仕組みです。
言い換えると結果(パフォーマンス)と、その結果を導き出した個人の持っている前提条件(パフォーマンス前提)です。前段の身体形態体力などがパフォーマンス前提にあたります。身体形態や体力に変化が生じるとパフォーマンス構造全体に影響します。
スキルをパフォーマンス(=結果)と考えると、前提条件である身体形態や体力が発育発達などによって変化するとパフォーマンスも変化するということです。
成長期にある子どもやジュニアユースの選手達は、まさに著しい発育発達の最中にあり、パフォーマンス構造が変化しやすい状態です。
繰り返しになりますが特に思春期には急激に身長が伸びます。身長が伸びれば四肢も伸びます。大きくなった身体を動かすためにエネルギー発揮も変わります。そうなるとこれらの再調整をして身体操作性を高めなければなりません。
急激に身長が伸びる時期に「クラムジー」と言われる現象が起こります。これは身長や体重の急速な伸びに伴い身体操作や感覚に変化が生じることです。
身長が伸びることで四肢も長くなります。長くなったことで身体操作に変化が生じて運動能力が低下したりします。力学的、神経生理学的、運動学習的な適応に時間がかかり、身体の操作性が対応できなくなります。急に重くなったり、伸びた身体や四肢を使いこなすまでに時間を要することがあります。その段階でスキルも変化をします。
したがってスキルを教え込んでも成長に伴い変化してしまうので、作り直しをしなければなりません。
子供の成長可能性を残すこと
このように考えると若年層でスキルを完成させる必要はなくなります。
ここが「完成させない」ことが指導のポイントである理由です。
完成させてしまうと変化に対応できなくなります。若年層で習得したフォームは,小学生レベルでしか通用しないスキルや癖の着いたフォームなどと言えます。そしてスキルの組み替え、言い換えると高度なスキル習得が必要になったときに組み替えや習得のために,その基礎となる運動スキルや運動体験が求められます。
これらは型から「はみ出す」ことで得られる体験です。
さまざまな運動体験を持っておくことで、その運動がスポーツの専門的スキルに転化したり、コツやカンが新たなスキル習得の手助けをします。
成長がひと段落して、身体形態変化が落ち着くまでは、いつでもスキルを変えられるようにゆる〜い型の中にあるイメージです。
このゆる〜い型が「教え込まない」「はみ出す」「完成させない」です。
そして発育発達がひと段落し、競技レベルを高度化させる時期が来たら一気に完成させられるようにしておくことが肝心です。
若年層の段階でキャンバスの全てを塗りつぶす必要はありません。
白紙の部分をずいぶん残しておくことが子供の「成長可能性」なのです。
あなたのミニバスチームの指導者は上記のことをしっかりと理解した上で、あなたの大切なお子様の指導をしておりますかね??
単に目先の試合に勝ちたいから・・・、勝たせたいから、指導者の評価を得たいから、親が喜ぶからという言わば「エゴ」優先で指導内容を優先しておりませんか??
子供も可能性は無限大です!!
その無限な可能性を秘めた子供も、こと指導に関して目先の勝利に気を取られ、指導の本質・考え方・心構えをしっかりと軸をブラさずに持っている指導者の下で指導を受ける・受けないとでは雲泥の差、いえいえ、バスケットが、スポーツ自体が嫌いになってしまいます。
これ本当です・・・
残念ながら、そんな指導に関して無知・無勉強の指導者の下で指導を受けた子供達がバスケットボールを悲観的になり、悲しいかなそんなお子様がたくさん当クラブへ入ってきております。
※安心して下さい、そのようなお子様も当クラブでは笑顔でイキイキとバスケライフを満喫しておりますので・・・(^^)
"Don't Think. Feel!"
映画・ブルースリーの名セリフ「考えるな・感じろ」
直感的に感じ取る力(スキル)、これって指導もそうですけど、既に子供は指導者の指導方法も感じているのかもしれませんね・・・
これで(この指導(者))良いのかと・・・
素晴らしい指導者を選択し、その指導の下でバスケの指導をうける権利が父兄・お子様にはあるのです!!
単に近くにチームがあるからと安易に考えていると残念な結果となるケースが多々、見受けられますよ・・・
※先日にお会いしたとあるミニバスチーム(東京都のとある)の指導者は素晴らしい指導者の方でした!!
まさに、教え込みすぎずに選手・子供達に感じさせる指導方法にて、ミニバスチームの指導者にもこんなに素晴らしい指導者の方がいるのだと感心しましたね・・・(笑)
「バスケ指導者の選択の自由」
当クラブは上記の理由より、この指導者選択を率先して行うとともに、当クラブの指導の在り方、クオリテイ(質)にも取り組んで参りたいと思います。
「参考・引用記事」
小俣よしのぶ 著・MUSTERより